Part16(四日目) |
今日は8/3。5日ぶりの研修会だ。くまぷーは昨日は勤務校に行って模擬授業に使う教材の印刷をした。これで模擬授業の準備は済んだ。しかし準備にかかった時間は延べでおよそ10時間だ。S末さんの教科書に目を通し、ネットサーフィンで情報を収集し、印刷教材(B4サイズ2枚)を作り、印刷して、「サダコの唄」をCDに焼くのにかかった時間だ。特にCD作りに時間がかかってしまった。愛用の「B's Recorder Gold」で簡単に作れると思っていたのにエラーになってしまうのだ。よくよく調べてみるとWEB上で見つけた「サダコの唄」のサンプリングレートがCDのものと違っていたのだった。拡張子が同じ「Wav」でもステレオになっているとかサンプリングレートが違うとかでいろいろあるあるのだ。「サダコの唄」をCDに焼くためにはPCM、44,100KHz,16ビット,ステレオのPCM形式にしなければならない。それを変換するソフトを探していたら思わぬ時間がかかってしまった。結局、何のことはないウインドウズ付属の「サウンドレコーダー」で簡単にできたのだが…。 もっと短時間でさっさと準備を済ませるつもりだったが全部で約10時間もかかってしまったとは…。普段の授業でこんなことをするなんて絶対に無理だな。 そんなことをしたら |
一杯500円で売るラーメンの具材の仕入れに5000円もかけているようなものだ。 |
たちまち破産してしまう。 だって勤務時間が1日8時間で週5日、つまり1週間で40時間だ。そのなかで授業の持ち時間が週16~17時間では普段の授業にこれだけのコストはかけられない。ましてや我々は授業だけをやっているわけではない。生徒指導、部活指導、その他の雑用に取られる時間を考えたら1時間の授業の準備に使える時間などホンの微々たるものだということは簡単な算数ができるだけの頭を持つ人ならばすぐにわかるであろう。 |
教員経験のないひとは「残業すればいいだけじゃん」と思うかもしれないが教員の世界に「残業」というものはないのだ。いくら遅くまで仕事をしても全て「サービス残業」で一銭にもならない。くまぷーの約17年の教員生活中で残業手当をもらった人の話は一度も聞いたことがない。残業手当をぜんぜんもらわなくても遅くまで働いている人の話はいくらでも聞くが…。教員にはスト権がないから搾取され放題だな。こういう現代の「女工哀史」みたいな話はなんとかならないものか。 さて話が完全に横道にそれてしまった。話を元に戻そう。くまぷーは今日は幕張本郷発8時20分のバスに乗った。いつもよりも1本早いバスだ。一番後ろの席に座って発車を待っているとニコさんが乗り込んできた。くまぷーたちの模擬授業を担当する先生だ。ちょうど良いので指導案を見せて神田外語大学につくまでの間、質問したり助言をを頂いたりした。バスの中だけれど快く対応してくれた。ほんとうに気さくな方だ。 今日の1限はテーマ1の第3部は「Videotaped Panel Discussion」、ハスキーボイスのメラニー先生だ。 クラスを4人グループに分けて、各々のグループに異なる内容のビデオを見せる。そして各グループ毎に内容をまとめてクラス全体に報告するというものだった。くまぷーたちのグループは、ビデオデッキの調子が悪かったのかS末さんが不器用だったのかテープの巻き戻しが上手く出来ずビデオの半分くらいしか視聴しなかったが、知らんぷりで発表した。何も言われなかった。 その後各グループで2つずつビデオの内容についての質問文を作る。 2・3・4限はジャスティン先生。オーストラリア生まれのジャスティン先生はオーストラリアの国籍とイギリスの国籍と両方を持っていると言う。オーストラリアとイギリスの歴史的な関係から、そのようなことも可能だということだ。この先生の担当するテーマ5のタイトルは「A HIGH DENSITY OF INTERPERSONAL INTERACTION」だ。だが明日、研修生は模擬授業をしなければならないので誰が模擬授業をやるかとか決める話し合いの時間が必要だろうということで3コマ分の内容を圧縮して4限をその時間に当てようということだった。くまぷーたちのグループはもうすでにくまぷーが実施することに決まっていたが何も決まっていないところもあったのだ。 ということでジャスティン先生の時間はたくさんディクテーションをした。ディクテーションといってもただ先生の言っていることを書き取って終わり、というのではなく例によってディクテーションにペアワーク・グループワークを絡めたものだ。かならず英語を話すという場面を設定している。 さて最後になったが最も重要なことをひとつ。今日の昼もS末さん、O田さんと昼食のためにカフェに行った。くまぷーは「和風ハンバーグ定食」を食べようと思ったが既に品切れになっていた。8月に入って大学生の数が減ったせいか食堂側が用意している数が少なくなっているようだ。くまぷーは仕方がないので「ナスのカリー」500円也を食べた。カレーは好物だからいいけどさ。 (初出 2004/08/20) |
Part17(五日目最終日) |
さあ平成16年千葉県英語教員集中研修も今日が最終日だ。くまぷーは昨日と同様、幕張本郷8時20分発のバスに乗り込み、最後部の座席に陣取ってバスの出発を待っていた。やがてニコさんがやってきてそのすぐ後にジャスティンさんとジェフさんもやってきた。神田外語大の職員で自動車に乗らない人はけっこう、このバスを利用している人が多いらしい。挨拶を交わすと話題はやはりここ連日続く猛暑のこと。公立高校にはエアコンがないというとそれは生徒用の教室であって職員室にはあるのだろうと言う。職員室にも無いんだよとくまぷー。そのサウナ状態の教室では「授業に創意・工夫」しても何の意味も持たないということや、教員以外の県職員の勤務場所は冷房設備のないところはないのに教員は炎熱地獄の職場に生徒のいない夏期休業中にも行っているんだよとくまぷーが言う。やはり疑問に思ったのか生徒がいないのに何をやっているんだと聞いてくる。 |
ひたすら我慢大会…。(-_-;) |
「クレージーだな!組合は何をやっているんだ?!ストでもやったらどうなんだ?!」とジャスティンさん。「ただ座ってみているだけダメだ。行動しなくちゃ、くまぷー、君ならできる」と励まされてしまいました。(^_^;) |
【´・ω・`】:組合はあるにはあるけど機能していないし、教員にはスト権はないんだ。 「日本の教員の地位はもっと高いのかと思っていたけど…」 【´・ω・`】:昔の話さ…。 とか何とか言っているうちにバスは外語大に着きました。今日は1日中かけて模擬授業5つです。くまぷーは3番目です。 1番目は長狭のK先生、ビデオを使った授業です。生徒はペアを作り、一人はビデオに背を向けてもう一人は画面が見える位置で対面して座ります。ビデオは音声無しで2回再生されます。画面が見える生徒はビデオを見て何が行われているのかを「同時中継」します。「同時中継」を聞いた生徒はビデオの中で何が行われたのかをクラス全体に発表します。 【´・ω・`】:伝言ゲームみたいで楽しかったよ。 2番目は成田国際のY先生。グラビア写真集を見せながらの授業。生徒は写真を見て感想を述べたり、質問に答えたりする。 【´・ω・`】:優しそうな先生の雰囲気がよかったよ。 3番目はくまぷー。「Sadako」を題材にした授業。内容はこちらをどうぞ。生徒(研修生)のみんながよく動いてくれて助かったよ。授業の最後にはしっかりSadakoと戦没者に黙祷まで捧げてくれたしな。みんな協力ありがとう。 【´・ω・`】:しょせんは「くま」のやることだから、あんなもんだろ。 4番目は先生役が何人か出てきたのでどこの誰だったか覚えていない。ゴメン。題材は日本のテーブルマナー。まず生徒はグループになって、その中で知っている日本のテーブルマナーを列挙する。ブレーンストーミングだな。次にその中から大事だと思うもの上位3つを選ぶ。最後にグループの代表がその3つと選んだ理由をクラス全体に発表する。 【´・ω・`】:くまぷーはもっとテーブルマナーを勉強しなければいかんと反省したよ。少なくとも食べ物をあまりこぼさないようにするよ…。 さてここまでで模擬授業午前の部が終了。くまぷーは例によってS末さん、O田さんとカフェテリアに急ぐ。早く行かないと昨日のように食べたいものが売り切れになってしまうかもしれない。行ってみるとまだ何も売り切れになっていなかった。急いで行った甲斐があったというものだ。くまぷーは「エビカツ定食」を食べた。研修5日間全て昼にはこのカフェテリアを利用したがこれが一番おいしかったな。 昼食をとり教室に戻ったくまぷーは自分の模擬授業が終わったものだから「昼も食ったしこれでこの研修会も終わったも同然だな」と、つい言ってしまったら隅で5番目のグループが打合せをしていた。 【´・ω・`】:悪気はないんだよ。メンゴ、メンゴ。 さて5番目。いよいよ最終回だ。このグループも先生役が4人くらいでてきたのでどこの誰だったか覚えていない。内容は健康に関して大切なもの(キイワード)を挙げるというもの。生徒はグループになってキイワードを3つ挙げる。そして最後にグループの代表がクラス全体に発表する。 【´・ω・`】:S末さんの「Smoking」 とO田さんの「a glass of beer」が受けていたな。でも二人とも停学だな。 どの模擬授業も和気藹々としていて楽しかったよ。こんな生徒ばかりなら本当にラクでいいなというのがくまぷーの感想かな。 こうして全部の模擬授業が終わった。教育委員会の人が授業を覗きに来るかもしれないとニコさんが言っていたけど結局来なかったな。 そして反省会。担当のニコさんから身に余るお褒めの言葉を頂く。さんきゅ。 さて今回の研修会で1番良かったことはメンバーに恵まれたということかな。神田外語大学の先生も気さくな楽しい人ばかりだったし。5日間を通して和気藹々の雰囲気の中で楽しめたよ。(^o^)/~~~ (初出 2004/08/22) |
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