ジオシティーズのHPサービスが今年の4月に亡くなってしまうのでそっちにアップしていたものをいくつか
こちらに再掲します。
PartⅠ(初日・午前編) |
「英語教育の改善のために県内の英語教員の英語力及び教授力の向上を目指し…」ということで昨年から全県レベルで英語教師を対象に研修が行われることになりました。数年の内に県内の全英語教師が参加させられることになっているようです。今年の夏にも全五日の日程でこの研修が行われます。くまぷーの勤務校にもおふれが廻ってきて2名参加することが割り当てられました。くまぷーは研修に参加するのは(有意義なものならば)ぜんぜん苦にならないし、他の先生は色々と忙しそうなのでヒマそうなくまぷーが参加することになりました。(もう一人の方もヒマそうだというわけではありません。念のため) さて研修が行われる場所は幕張にある神田外語大学です。大学のキャンパスはきれいなのですが駅から少々、離れています。JR「幕張」、京成「幕張」駅からは徒歩で約20分かかります。夏場はこのコースを歩くと汗になってしまうのであまり、このコースはお勧めしません。「幕張本郷」駅から神田外語大学までバス(6番のバス停から乗って下さい)がでているのでこちらを利用するのがお勧めです。大学までの所要時間は約15分で料金は210円です。研修の始まりが9:30なので8:40分発または9:00分発を利用するのが良いでしょう。帰りは研修が4:30に終わるので4:52分発に乗れば良いでしょう。 さていよいよ、研修の初日です。くまぷーは「幕張本郷」駅から例のバス(8:40分発)に乗りました。幕張本郷に電車の関係でちょっと早く着いてしまったのですが、バスは8:30分にはバス停に止まっていました。お客さんは2・3人しかいなくて座っていけるし、冷房も効いていて快適です。バスから降りるとすぐに会場です。くまぷーは受付を済ませて、開講式の行われる大教室に行きました。するとすでに大勢の先生方が席に着いていました。かなり早くから来ている方もけっこういらっしゃるようです。9:30までには約250人の先生が集まってきたようでした。 定刻になって「何とか」長の「何とか」さんの挨拶が終わると会場使用に関する注意があり、その後すぐに小グループ(約20人)に別れ担当の外人講師の案内で演習室に移動です。くまぷー達の担当はカナダ人のNico先生です。さあ、ここからは「English Only」の世界です。はじめにNico先生の自己紹介に続いて研修生の自己紹介です。何だかんだでここまでで11時近くになりました。この後11:20分から12:30分までが最初の演習です。5日間で5つのテーマを扱い、1つのテーマに対して3コマの演習が割り当てられています。そして演習1コマが80分です。初日のテーマは「TEXT-BASED AND TASK-BASED ACTIVITIES」です。 最初の演習でははじめにテキストベースのアクティビティとはどのようなものか?タスクベースのアクティビティとはどのようなものか?両者の違いを確認した後、教本に出ている5つの活動をテキストベースのアクティビティとタスクベースのアクティビティに分類し、その理由を述べました。ちなみにテキストベースのアクティビティでは解答の正誤または適否がはっきりと判定できるというのがその特徴で、タスクベースのアクティビティでは情報の交換が主目的になるというのが特徴です。 くまぷーたちは『生徒達にペアワークをやらせる。単語のリストを渡す。その単語は「赤頭巾ちゃん」から持ってきたものだが、5つその中に「赤頭巾ちゃん」にないものを混ぜる。その五つの単語を見つけさせて○をつけさせる』としたらどっちベースのアクティビティということになるのか、なんていう分類をやったわけです(もちろん、全部英語で。念のため)。 さてお昼にはS先生とO先生と一緒にカフェテリアに行きました。とてもおしゃれなカフェテリアでみんな驚きです。くまぷーが通ったW大の「学食」とは大違いです。( ・_・;) そこでくまぷーはチキンカリー(表記はカレーではなくカリーでした)を食べました。500円でした。カフェテリアの内装にはビックリしましたが、カリーの味はそれなりでした。ここで鋭気を養ったくまぷーたちは午後の演習に向かうのでした。 (初出2004/07/28) |
PartⅡ(初日・午後編) | ||||||||||
神田外語大学のカフェテリアで昼食を済ませたくまぷーは再び戦いの荒野・4号館206教室に 向かった。 第2部の主題は「Materials Examination」。くまぷー達に与えられた指令は以下の通り。 まず、どこぞの教科書から拾ってきたという英文を読む。その後にそれに関した四つの何やら 怪しげな問題が与えられる。(4つめの問題の日本地図には四国がなかった。(-_-;) 日本はいつの間に四国に関する主権を放棄してしまったのであろうか?!) |
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まあ、タスクベースのアクティビティっていうのは、相手にしている生徒が自主的に動いて くれて、学習に対する意欲が高ければ非常に有効な手段だと思うな。ペアワークやグループ ワークが非常に多くなるので、生徒だけできちんと文化祭や体育祭が運営できるレベルの 学校でないと事実上、実行不可能だろう。生徒にペアやグループを作らせたらいきなり教室が 無法地帯と化すようなところで、この手法を試みるのは無謀というほかはない。 県内では上位2割かせいぜい3割の学校で実現できるくらいかな。自習に監督をつけなくても 生徒がきっちり自習するような学校でやるならとてもいいだろう。 そんなことを考えている内に2コマ目が終わった。この時点で約3時だ。今日は次の演習で 最後だ。くまぷーは205号教室に移動した。隣の教室だ。こんどの先生はDavid。ここでの指令は 指導案作りだ。くまぷーたちはまたどこぞの教科書から拾ってきた(らしい)怪しい文章を与えられ それに基づいた指導案を作ることを申し渡される。 実は今日くまぷーたちがやっているのは5つあるテーマのうちの4番目で本来であれば終わりの ほうにやる内容なのだ。テーマ1から順序よくやってくれればいいのだが、スタッフの数や参加者の 数、日程などを考慮すればそうできないのも致し方ないところであろう。 さて指導案を作るのに与えられた時間が45分。一人でやるならなんとかでっちあげることが できるかもしれないが、グループで討論しながら一つの指導案を作るのだ。これはもはや 不可能である。船頭が多すぎる。Davidも当然、できるとは思っていない。今日やったタスクベースの アクティビティを如何に授業の中に取り入れるかを話し合わせるだけで(もちろん、英語で念のため) 十分だと考えているのであろう。 この後、まとまったところまでを他のグループにレポートして今日の演習は終わった。 お疲れ様でした。 ところで別件ではあるがこの研修には船橋・千葉市内の中学校教員を除く千葉県内の英語の 教員全員が参加させられることになっているが |
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千葉市の教育委員会は市内の中学校教員をNOVAに | ||||||||||
通わせているらしいな。以前、NOVAの宣伝で「先生も駅前留学」「I wish I were a bird!」なんて 女の子が言うやつがあったが現実になってしまうとは…。千葉市の教育委員会もずいぶん 思い切ったことをするもんだ。これは笑ってはいられませんなぁ。 |
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つづく(かもしれない、ひょっとしたら) (初出 2004/07/31) |
この研修は2004年の夏に行われた。今から凡そ15年前の話である。
英語の教授法は一つが流行り、そしていつの間にか消えていく。
未だにこれといった信頼のおける定番は無い。
それは生まれては消えていくダイエット法のようなもの。
英語の教授法ではないが、今、流行りのアクティブ・ラーニングも
同じだろう。40人以上対1で「深い対話」も無いものである。
物資も無いのに現場の兵隊さんに無理な作戦遂行を強いた
太平洋戦争末期の大本営を思い出させる。
投稿情報: くまぷー | 2019年1 月21日 (月曜日) 午後 09時21分
こんばんは。ブログの更新ありがとうございます。
2004年から15年が過ぎ、英語教育の改善として、
小学校でも教科としての英語が始まりました。
>物資も無いのに現場の兵隊さんに無理な作戦遂行を強いた
現在、私が小学校で英語指導の補助をしながら、
日々肌で感じていることです。
「小学校の担任の先生が主導で英語を指導する」
小学校教諭は英語の専門家ではありません。
人により英語の力の差がありすぎて、
文科省の無茶振りは厳しいと感じます。
絶望感すらあります。
思うことは色々とありますが、
子どもたちのため、
また明日もお仕事をがんばります。
投稿情報: ちゃこ | 2019年1 月22日 (火曜日) 午後 06時00分
>文科省の無茶振りは厳しいと感じます。
>絶望感すらあります。
どこかの指導主事が、「英語の苦手な先生が頑張っているところを
児童に見せるのも教育です」というような発言をしたというのを
聞いたことがあります。ものすごく無責任な話ですよね。
小学生にとってある意味、先生は絶対です。
昨日まで、絶対だと思っていたのに、担任が
あたふたしているのを見たら、指導が入らなくなってしまうことも
あるでしょう。
態勢が全然、整っていないのに見切り発車してしまう・・・
現状を正しく把握しないで、太平洋戦争に突っ走ってしまった
軍部指導者と本質的には同じです。
投稿情報: くまぷー | 2019年1 月22日 (火曜日) 午後 07時42分
おはようございます。
>態勢が全然、整っていないのに見切り発車してしまう
くまぷー先生の怒りが伝わってきます。
冷静に考えると、無理難題で、
先行きがどうなるかあやしいけれども、
私はまだまだ道半ばだから、
これから頑張らなくちゃなぁ( ;∀;)
どうせそのうち破綻するから、
なんとか上手くやり過ごしたいです。
投稿情報: ちゃこ | 2019年1 月23日 (水曜日) 午前 07時05分
英語も選択科目だったらな~なんて、思います、笑。
投稿情報: SQS | 2019年1 月25日 (金曜日) 午後 02時14分
今のように「実用」英語と騒ぐのならば
仰る通り、選択にするべきでしょう。
なぜなら、多くの日本人は英語なんて
ぜんぜん、使わなくても生活するのに不自由は
ありません。そもそも「英語」を実用する機会なんてないのですから。
投稿情報: くまぷー | 2019年1 月25日 (金曜日) 午後 08時00分